今の俺はかなり酒くせぇ

川端裕人『川の名前』を読んで思った。
人は、自分が立っている場所を『川』というものを通して知るべきだみたいな事が書かれていた。
田舎育ちのぼくとしては、非常に身近なものであり、なおかつ畏敬すべきものとして川というものを認識していたからわりと受け入れやすい言葉だ。
じゃあ、今現在故郷を離れ、川に縁のない都会(笑)に生きているぼくには何をして自分の居場所とするべきなのか。
深瀬に飛びこんだり魚を獲ったり支流に沿ってどこまでも探検したあの川でいいのか。ジャ○プの合言葉『友情・努力・勝利』を信条とするぼくには、それはちと後ろ向きすぎやしないか。
そこで気がついた。少なくとも今、ぼくにとっての立つべき場所、ここにいるんだと言える場所は、本だ。何言ってんだヒキコモリとか思ったやつらはレイプしてくれるわ。
まだ何も知らなかった頃に歩んだ流れに沿って、ヴェルヌやズッコケ三人組を再読する。今の自分にとって欠かせないミステリを、大河の源流となる小さな泉や見たこともないような清流を探すように渉猟する。最近本格的に読み始めたSFを、それこそ天から降ってきた雫にまで遡って読む。何もない、何も出来ないぼくだけど、自分がいる場所、これから進んでいく道は、この川の流れに沿って歩いていけば自然と決まってくるような気がする。
ポエム終了。